豊建築事務所は創立50周年を期に親しんだ表参道から乃木坂へと事務所を移転いたしました。振り返ってみますと、半世紀近くも表参道で歴史を積み重ねて来たわけで、移転先についても会長森園の「港区南青山」への思い入れが深く、南青山1丁目の乃木坂への移転となった次第です。引越してみると、乃木坂は思いのほか景色に恵まれた静かな所でした。眼下に広がる乃木神社の杜はまさに「心機一転」を私達に促してくれる処だと感じています。
当社は創立以来、官公庁プロジェクトを中心に計画・設計・監理さらには調査・研究まで幅広く業務を展開してまいりました。近年は特に数多くの教育施設に取り組んでいます。いじめ問題や学力低下、少子化、学校統廃合等教育施設を取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、高度な対応が求められる様になっています。その様な中、東洋大学教授長澤悟先生との出会いが有り、先生の理念を学び時には直接指導を頂きながら、先端の学校づくりに取り組んでいます。
また、様々な建築の中で学校の設計はそれを使ってくれる子ども達と心が繋がっている様な感覚を受ける事が出来、夢を描く事の出来るジャンルだと考えています。勿論、この事は他の建築にも言える事です。福祉施設等に於いても、使う人達との心の繋がりが優先されなければなりません。ややもすると、経済的な都合や工学的な都合だけが優先される風潮が「建築をする」私達を支配してきます。建築を取り巻く社会の劣化は、予想をはるかに超えるスピードと拡がりを見せて進んで来ています。
このような状況の中、「建築をする」事に夢を持ちにくい若い設計者、ゼネコンの技術者そして施主である官公庁の担当者の方々に対して少しでも「建築をする」事の楽しさを伝える事が、私達年配者の責務ではなかろうかと思います。「建築をする」者たちの楽しい仕事が社会を作り変える力になると信じています。 この様な時代であるからこそ、豊建築事務所は人のための建築を目指してゆかなければと考えます。

豊な人間と空間を目指して

豊建築事務所は、これからも様々な課題に楽しんで取り組み、専門的知識を生かしながら、安全・安心で快適な建築を目指して挑戦を続けます。皆様のさらなる御支援を賜りますようよろしくお願い申しあげます。
豊建築事務所 代表取締役 田中秀朗
株式会社豊建築事務所
代表取締役 田中秀朗